タバコはやめて

子供を代弁してのお願い 《タバコはやめて1!!》

 昔に比べ小児科にお父さんやおじいちゃんの姿が多くなり、男も良い親になってきたなと喜んでいます。こんないい御家族ですから、タバコを吸う方はいないはずなのですが…。もしまだタバコをやめてない方がいたら、今日を機会に禁煙しましょう。それもできないなら、少なくとも子供の居る所では吸わないとか、禁煙する決心だけでもしてもらえませんか。小児科医からのお願いです。

吸っている本人の健康に悪い
タバコには200種類もの有害物質があります。代表的なものはニコチン・タール・一酸化炭素です。喉頭癌・肺癌など悪性疾患はもちろんのこと、心臓疾患・喘息・消化性潰瘍など様々な病気の発生率を上昇させます。親になったのですから、自分一人の身体ではないのです。あなたの健康は子供や家族の幸せにつながります。

同居している人の健康に悪い。
あなたが気持ち良くタバコを吸っている時、煙はどこへ行っていますか?たなびいてくる煙を吸うまいと息さえ止めている者もいるのですよ。吸う本人はフィルター越しですが、周囲の者は直接吸う事になります。特に子供は身体が小さいだけに影響も大きいのです。乳児の突然死は親のタバコが悪いことがはっきりしていますし、小児喘息もタバコを吸われるとなかなか治りません。親の"嗜好"のために子供を犠牲にすることだけは避けたいものです。

子供の誤食はタバコが1番多い。
赤ちゃんは"はいはい"ができだすと事故がグンと増えます。何でも口に入れ、眼をはなすことができません。誤食で一括多いのはタバコで、ニコチンの致死量は約タバコ1本です。苦いためなかなか1本は食べませんが、ジュースの空き缶などを灰皿がわりにすると、水に溶けたタバコを一気飲みして大変なことになることがあります。

タバコは火事の原因の第2位。
火事の原因の第1位は放火ですが、2位はタバコです。そこまでならなくても、"タバコのみ"が家にいると畳やじゅうたんは焦げ跡がいっぱいになっています。カーテンや服にもタバコの臭いがつきます。灰皿の始末やこぼした灰のそうじにも手間がかかるのです。火事をおこしてから悔やむことがないように禁煙しましょう。

タバコをやめるとお金が少したまる
1日に1箱吸っても、年に約9万円。灰皿やライターにも金がかかります。生活水準を下げることなく、10年間タバコをやめただけで杓100万円たまるのです。夫婦でやめたら200万円ですよ。こんな簡単な財テクはないと思いますがどうでしよう。子供が大きくなるとお金がかかるようになりますよ。

親がタバコを吸っていると、子供が中学・高校でタバコを吸い始める。
あなたは何才の時にタバコを初めて吸いましたか?ほとんどの方は20才以下、それも中学・高校の時からのはずです。逆に言えば、中学・高校でタバコを吸わなければ、一生タバコに手を出さないことになるのです。あなたのお子さんにはタバコを吸わさないようにしませんか。

タバコをやめると…
最初はイライラしたり、体がだるいなどの禁断症状が出ることがあります。この時期を乗り切ると味覚や臭覚がもとにもどり、食べ物がおいしく、気分が良くなります。家族や職場のタバコを吸わない人は喜びます。禁断症状に対処するため病院の禁煙外来を利用することもできます。

それでも吸いたい?!
人は悪いことを全くせずに生きていくことはできません。やめようと思っていてもどうしてもやってしまう事が誰にでもひとつやふたつあるものです。タバコをやめたいと思っている方は"禁煙する"と公言しましょう。そして"やめたふり"をしましょう。誰にも知られずに吸う分については追及もされないはずです。