最近の出生数は年間約120万人。お母さ んの世代(1972年ごろの第二次ベビーブー ム)が約200万人。第一次ベビーブームでは 約240万人でした。
 乳児死亡率(出生1000人に対して)は1950 年頃では60人、1975年頃で10人、1992年 では4.5人まで下がっています。子供(0歳か ら19歳)の年間死亡数は1947年で41万人、 1970年で4万6000人、1992年では14000人でした。

1992年の男女別死亡数では女の子1に対して男の子は1.6倍で特に16~19歳では男の子が女の子の2~3倍の死亡数となっています。
ちなみにお産で死亡する人(妊産婦死亡率・出生10万人に対して)は 1945年頃は約200人、1975年頃は30人、1992年では9人でした。

子供の死亡原因
 0歳児の死因は先天性異常と出産に関係したものが多いのですが、1歳から19歳までは「不慮の事故」が死因の1位を占めています。又10歳から19歳では自殺が3~4位に上がってきている点も注意が必要です。
 「不慮の事故死」でもっとも多いのは交通事故。15歳以上では「不慮の事故」のほとんどが交通事故で、特に男子は女子の何倍にもなっています。そしてそれに続いて溺死、焼死、墜落死となっています。

事故は防止が大切
交通事故 車に子供を乗せるときは後部座席に乗せること。横に寝かすなら運転席の後ろ側、足を助手席側にすること。どうしても助手席に乗せる場合は、必ずチャイルドシートを使用すること。子供を抱いて助手席に座っているお母さんやおばあちゃんをよく見かけますが、あれは最悪です。子供を犠牲にして大人が助かると後悔が強く残ります。
 車のドアの開け閉めは子供を見ながらすること。よく指や足を挟みます。駐車場で車を動かすときは周辺をよく確認してゆっくり発車すること。自分の車で、自分の子供をひいてしまう事故が時々起きますが、家族にとって悲惨です。幼稚園バスなどの乗り降り直後も注意が必要です。

溺水 子供がハイハイできるようになったら、お風呂の水は入浴後すぐに抜くように習慣にしておきましょう。水をいれている時は、必ずお風呂場の戸を閉めておくこと。子供は好奇心おう盛なので音のする方に寄っていきます。自宅のお風呂に頭から落ちて溺れたり、表面の熱湯でやけどをする事故が時々あります。
 水泳などの場合は、水着は明るい色にしましょう。川に沈んだ子の水着が暗い川底で白く見えたお陰で助かった例もあります。プールでは上手に泳げても、海や川とは違います。十分注意しましょう。

転落 ベランダには落下するようなものや、登ったりする可能性のあるものは置かないこと。子供はすぐによじ登ります。小さな子供は例え熟睡していても、二階などに1人にしておかないようにしてください。目を覚ましたらお母さんを探して階段を下りようとしたりします。大きな子でも、はしゃいで遊んでいるときも要注意。子供同士でトンと当たってバランスを崩して落ちてしまう事故などもよくあります。

火傷 ストーブのそばは要注意。お湯などはテーブルの上に置かない。うっかりすると頭からお湯をかぶって大火傷ということもあります又、ホットカーペットやこたつの中で寝かせないこと。低温火傷を起こすこともあります。簡易カイロなども同様です。

異物誤飲 たばこは子供に対しても良いことは一つもないので禁煙。小さな子供に、ピーナッツなどの誤燕しやすいものをやらない。万一気管に入ると命の危機です。休日の朝もお母さんは子供より早く起きること。寝坊して空腹にしておかれると小さな子供は何でも拾って口に入れてしまいます。又、しょうのうなどは絶対に子供の手の届かないところに置くこと。きれいな錠剤や、カプセルは、お菓子だと勘違いして食べてしまいます。

その他 自転車の後輪にかかとを挟む。ドアで指を詰める。口の中に物を入れたままで泣き、気管に引き込む。箸をくわえたままで倒れて口を刺す。鼻に物を詰めて取れなくなる。耳掃除中に動いて耳の中をケガしてしまう。等々。
 生きている以上はある程度のケガは避けられない場合があります。しかし、我が子が突然の事故で死んだり後遺症を残したりすると、当然ながら残された家族にとっても不幸な事態となります。防げる事故は未然に防ぎ、防げないものも日頃からある程度の心構えをもって注意しましょう。