NO.143~2019・05~ 前のページ   次のページ  index  top

 平成から令和へと元号が変わるにあたり、この春はTVやマスコミ等で様々な特集をしていました。 が、それも少し落ち着き、世間も“令和”に慣れてきた感じがします。昭和から平成に変わるときのことを思い返してみますと、 今回ほどの盛り上がり(?)は無かったのではないでしょうか?
新たに始まったこの令和が、平和で暮らしやすい時代でありますようにと願うばかりです。



田村Dr.コラム


 タバコの害はすでに江戸時代・貝原益軒の養生訓に” タバコには毒がある。病気になる事もある。 火災の心配がある。後になってやめられない。召使いのすることが多くなる。貧民は失費が多くなる”と書かれているとのこと。 人生50年の時代、”キセルで一服”しか吸わなかった時代にタバコの害を指摘するとはさすがです。
近年は戦争で、タバコの害が出てくる前の20~40才代で死んでいたので、むしろありがたくいただく “恩賜のタバコ”があったくらいでした。 今や平均80才以上生きる時代、タバコは絶対に吸わない事、 吸わせないこと、が大切です。
 タバコの害が最初に出てくるのは”歯茎の退縮=歯の隙間が増える”です。60才代で歯が抜けて入歯になります。 女性ではコラーゲンの減少で”皮膚の老化”に気付きます。”癌になる”と脅されますが、 もっとしんどいのは”COPD(慢性閉塞性肺疾患)”です。寝たきり生活・酸素吸入が7~8年続き呼吸困難で苦しみながら死にます。 癌なら介護が必要なのは6ヵ月からせいぜい数年ですから、COPDは介護する側も本当に苦労します。

 禁煙指導の方針は今まで、タバコはニコチン中毒”患者さん(1)”だから”優しく治して・治療してあげましょう!!”でした。 が、2018年学会に参加して言われた事は・・・・”喫煙者は犯罪者(2)”でした。
ざる法と言われながら国も喫煙防止法を作っていますが、東京都は条例で喫煙禁止を決めましたので、 これに抵触する喫煙は犯罪として取り締まりになります。
また、子供の居る家庭・場所で親がタバコを吸う行為は”虐待(3)”になります!!と言われました。 さらに葉タバコは輸入がほとんどで、外国の低賃金・子供の労働で作られており、 素手で葉タバコに触る子供にニコチン中毒症状が出ているので、タバコを買う・吸うことは 子供労働(=児童虐待)を支えていることになるわけです。

 ”喫煙は個人の趣向”などとのんきな事を言っている時代ではない事に私もびっくり。
ではなぜJT(日本たばこ産業)はタバコを売るのでしょうか?
JTの大株主は日本政府、あの悪名高い麻生大臣の財務省です。 要は金儲けです。金儲けの為に(1)ニコチン中毒にさせられ、(2)犯罪者になり、(3)虐待と非難されることになるのはどう考えても 割に合いません。

お知り合いの喫煙者を直ちに禁煙させて下さい!!







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