NO.71 2006・03.27    

病院の上手なかかり方とは?

病気は医者ひとりが治すわけではありません。患者さんも病院を医者だけで選んだりしません。どんな病院が良いのか、どんな医者が良いのか、評判は信じても良いのかなど、医療内容を知らない素人でも判断できる基準を考えました。

(小児診療に必要な情報)
★必要な情報を整理して紙にメモして下さい。
(1) いつから始まったのか?
赤ちゃんや小児の場合、容体が急変することがあるため、2、3日前などのおおまかな日付ではなく、「○月○日○時ごろから」という正確な日時が必要です。
(2) どんな症状なのか?
熱があるか無いか、気になる症状は、食欲は、排便の様子なども詳しく伝えて下さい。便や嘔吐物などの形状や色も重要ですので、なるべく容器に入れて、おむつなどを持参して下さい。
(3) 近所や保育園、幼稚園、学校での流行は?
インフルエンザや麻疹、おたふく風邪などが流行ってないか。兄弟、家族でその病気になった人がいないかどうかなども伝え下さい。
(4) 今飲んでいる薬はありますか?
他の病院でもらった薬や、飲ませた薬があれば持参して下さい。また、薬の説明書を持って来て下さい。市販の薬を飲ませた場合も、その薬を持参か名前が分かるといいですね。なぜかというと、同じ成分の薬をダブって服用することを防ぐためです。
(5) 薬や食べ物のアレルギーはありますか?
アレルギー検査をしたことがあれば、その検査結果を持参して下さい。
(6) 飲めない薬はありますか?
カプセル、錠剤は飲めますか?体重が増えることによって、粉末の薬が錠剤に変わってきます。日頃から錠剤を飲める練習をしておくといいですね。
・近くて通院しやすい
・ 受付や事務の人の対応はどうか
・ 院内は清潔か
・ ナースの対応はどうか
・ 医師はどんな人で何でも相談できそうか
・ 診察の曜日や時間
・ 駐車場の有無
・ 診療の明細書(領収書)を発行しているか
・ 薬の説明書(処方せん)を発行しているか
自分にとっての優先条件に合う病院を良い病院と考えるのも当然です。
しかし、大切なのはあくまでも、医師と患者さんの人間関係です。病院の外見や設備などの形にあまり惑わされないようにしたいものですね。
 周囲の人の口コミも情報のひとつです。でも、自分が満足するとは限りません。上手に参考にして下さい。
 医師に対する好き嫌いや、相性の善し悪しを決める理由は人それぞれです。医師を選ぶときは、単純に自分が好きになれるかどうかも大切なのではないでしょうか。
☆ 初期診断能力にたけた医師
 診察や検査をして、“これは○○という病気だ”と診断する、医師個人の力量にかかっています。持っている知識、人や症状を見る目、多くの情報を統合して即座に状況を判断する能力。感性や、患者さんとのコミュニケーション能力、人としての温かさなどが重要だと思います。
☆ 薬の出し方で名医か分かる
 抗生物質は、腸内などにいる体に有益ないわゆる善玉菌も殺してしまうため、乱用は避けなければいけないのです。細菌感染ではないのに、抗生物質を出したらその医師は?です。
・ 検査をした後は、もう一度受診してほしいです。
結果が非常に悪ければクリニックより電話を入れますが、検査結果をお渡ししていますので来ていただきたいですね。
・ 病院を変えたいと思ったら・・・
病院を変えたいことを申し出て下さい。紹介状や検査データ、現在の治療方針などの情報を提供します。

      

*田村こどもクリニック*
http://www.inforyoma.or.jp/tamkocli/