NO.80 2007・9.19    

8/24~26 熊本にて
毎年行われる外来小児科学会に、慰安旅行も兼ねて参加してきました。各自、ワークショップに参加したり、講演を聴いたりしてきていろんなことを学んできましたので、この紙面を借りて紹介したいと思います。

★(1)「院内報ネットワーク編集会議」
 (2)「こだわりの患者サービス」 
I
(1)院内報(当院ではクリニックだより)に関わる編集人が顔を会わせて意見交換と懇親を深めることを目的にミーティングをしてきました。あらかじめアンケートを取っていたのでそれを参考に聞きたいことや、当院ではこんなことをしている、院内報の苦労話や気に入っているイラストや、漫画の話も出てきました。メールや院内報の内容でどんな人が作っているのかな、などと想像したりしていましたが会って話ができてとても楽しかったです。 

(2)医療や看護とは直接関係のない分野におけるソフト面とハード面の色々な意味でのサービスについて発表しあいました。参考になることがたくさんあり、当院でも話し合って活用できそうなことはやってみたいと思っています。これからも、自分自身や田村こどもクリニックのレベルアップに努めていきたいと思います。


★言語聴覚士・臨床心理士の子育て支援 T
 なかなかどんな仕事内容か知られていないと思います。言語聴覚士とは言語・聴覚・発声・発音など言語によるコミュニケーションをリハビリの対象にしています。また、摂食・えん下の障害や痴呆の記憶障害などの高次機能障害にも専門的に対応します。コミュニケーション障害は大変複雑なのでリハビリを行う人には高い専門性が必要とされ言語聴覚士になるためには一定の教育を受け、国家試験に合格することが必要です。子供の場合は言葉の遅れの相談も多いようです。
 臨床心理士は文部科学省認可の財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する心理の専門家です。国家資格はありませんが、資格を取得した後も、専門性を保つため日々研磨を積む必要があります。子供の自閉症・ADHD・児童虐待などの相談が多いようです。


  
★「小児科クリニックでの血液迅速検査」  Y
「採血率の発表等があるほど静脈血を採るのは難しいといわれますが・・・」という出だしで始まり、(昨年の小児科学会一般演題で発表しました!)2人の先生から分かりやすく症例を交えて微量採血法や注意すべき検査値などの説明があり、大変参考になりました。当院との違いやそれぞれの先生方の考え方の違いなども発見し、各施設による工夫と努力の蓄積を惜しみなく教えてもらえました。ただ、小規模施設の検査に検査技師が携わることは少ないという事が分かり残念に思いました。「何のために検査をするか?・・抗生剤を飲まずに治る病気があることを保護者に知ってもらうため!」私が一番印象に残った言葉です。「大丈夫!様子をみましょう。」と、保護者の了承のもとに見守る根拠となるのが検査値なのです。
今回、日本外来小児科学会in熊本に向けて、乙女3人で九州を車で横断しました。熊本に入る前日は、36年ぶり(修学旅行以来)の長崎で坂本竜馬の歴史探訪をしたり、浦上天主堂で一日クリスチャン気分にひたったり、中でも平和記念館では学生時代とは違い、年を重ね親となった今、戦争の愚かさ、平和の尊さがひしひしと感じられました。これから先絶対に子どもたちにこんな苦しみや悲しみを与えてはならないと心に刻みました。とても有意義な3日間でした。


★ プレパレーションについて  H
 今年は23日の夕方から車に乗り職員3人で長崎、熊本に向けて出発しました。学会前日が休みと言うこともあり長崎ではタクシーを借り切って観光を満喫しました。皿うどんと昼間からのビールが最高に美味しかったです。また、長崎観光したいです。
 学会では昨年はこだわりのイメージ作りで他院の飾り付けなどを見ましたが、今回は検査前の説明、子供達に理解の得られる処置ができるようになればと勉強してきました。参加したのは看護師、保育師でしたが、意外に事務の方が多かったです。他院の採血や吸入のやり方、処置後の患者サービスなども聞いてきました。吸入は他の病院に比べると、当院はしっかりやっている方だなと感じました。また、参考になったことを生かしていけたらなと思っています。
 
車での旅は意外に楽でまた普段見ることのできない職員の素顔を見ることができ楽しかったです。


★(1) 子供に優しい医療施設とは I.T
 今回は、奥様の配慮があり他の人達より1日早く夜行バスで出発しました。初日はレトロの街、門司港に行き「わー素敵!!」「わ~きれい!」「わ~美味しい」を連発・・・車中での雨も上がり快晴の中ほんとうに楽しくリフレッシュできました。夜は、福岡の街を散策し、もつ鍋のお店「花や」・「兆や」で美味しくて美味しくてハシゴをしてしまいました。機会があればぜひお立ち寄り下さい。おすすめです。2日目は昼間の街を散策して熊本へ移動・・・「う~んバス酔いが!」
 学会初日は九州大学小児科医療施設(小児科医療センター)の紹介①子供に優しい医療施設とは、に参加して「森のお医者さん」というコンセプトで病院と絵本が一体化したような新しい表現と展開。楽しく親しみやすい中に確かな信頼を感じさせる患者に優しい病院です。大学病院といった難しい環境の中で新しいことを評価されるまでの経緯を聞き感動しました。
〈小児科〉・明るく楽しい場所
・大人も居心地がよい場所
・交流場所にもなる共有する場所
・安心できる場所
 どちらの施設も子供たちの立場に立ち医療に、支援  に取り組んでいることをつくづく感じ、当院もけっして負けてはいないと確信して戻ってきました。希望するワークショップには参加することができなかったのですが、いいお話が聞けとても参考になりました。
(2) 水痘ワクチンの現状
(3) 実践小児看護学
(4) 母親から再び医療スタッフへ・スリッパの効用
等、この紙面では紹介できませんでしたが、いろいろ聞いてきました。


★「食べる」から育つこころと身体 Y.Y
 今回熊本で学会が開かれると言うことで検査技師の山崎さん、看護師の萩原さんと3人で長崎まで足を伸ばして来ました。長崎には観光タクシーというものがあり、土地勘のない私達はそれを利用して約5時間(予定では3時間のコースだったのですが)長崎の街を観光してきました。初めて行った長崎の街はタクシーの運転手さんの熱心なガイドぶりもあったのですが、とても楽しかったです。今回観光コースではなく私達3人がどうしても行ってみたかった「龍馬のブーツ」にも連れて行ってもらい、ばっちり写真に撮って来ました。また、運転手さんお勧めの長崎ちゃんぽん、皿うどんのおいしいお店も紹介してもらい初めて食べた本場の味は最高!!一緒に飲んだビールの味が約48時間ぶりのせいか(これまでこんなに長くビールを飲まない日が無かったもので)ものすごく美味しく感じてしまいました。
 2日目、あいにくの雨模様、いよいよ本来の目的地熊本に向けて出発。学会では“「食べる」から育つこころと身体”というワークショップに参加して来ました。①今の子供の「食べる」の問題点を挙げ、カテゴリー化し、解決策を検討する。②各グループで乳幼児期から就学期までの「食べる」に関しての保護者と支援職の悩みの抽出をして、各グループ間で出された内容の発表、来年度以降のワークショップの活動について話合いました。このワークショップに参加して、いかに「食」に関しての問題点が多いか改めて考えさせられました。


      

*田村こどもクリニック*
http://www.inforyoma.or.jp/tamkocli/