● 第3回母乳育児検討会報告●●●

   

テーマ:母乳育児の歴史

平成15年6月24日(火)午後7時〜午後9時、高知県医師会館3階会議室
竹内喜美恵 松枝睦美

 人類始まって何百万年といわれる膨大な年月の中で、たかだか百年にも満たない、世代で言えば1〜2世代の間に(日本でいえば第二次世界大戦後20〜30年)の間に、人類は「母乳」という哺乳類にとって生命線である「種の保存に直結した能力」を見失うに至ったのでしょうか? この疑問を感じて調査し、私たちが文献から得た真実は十分とはいえませんが、人工乳の歴史と深くかかわりがあることがわかりました。そこで、今回はまず、「人工乳の歴史」についてまとめたことを報告させていただきました。
 西洋諸国では19世紀末から20世紀初頭にかけて人工乳が用いられ始め、1970年代の間に最低の母乳栄養率まで落ち込みました。しかし、その後、母乳育児支援に関するWHOの勧告、イノチェンティ宣言などの受け入れとともに母乳栄養率の回復は始まり、2003年の今日、非常に速やかな回復をみせています。第三世界(発展途上国)では事情が異な
り、西洋諸国の企業による人工乳販売攻勢とともに母乳栄養率は落ち込みはじめ、1980年代人工乳へのボイコット運動の昂まりとともに、速やかに母乳栄養率は回復しているとの調査結果がありました。
 日本は? 文献をみても、人工乳の利点、栄養素についてなどは多々ありますが、世界の歴史のように明らかとはいえませんでした。司会の弘田さんのミルクの添加物のお話から、次回はその点を検討してみたいと思います。


● 第4回母乳の会育児検討会報告●●●
        

テーマ:卒乳について

平成15年9月16日(火) 午後7時〜午後9時 高知医師会館3階会議室

石田 佳織

 今回は、検討会数日前に高知新聞にお知らせが載ったことで、一般参加(母親)が出席者の大半となった。 配布資料 の内容は、約10人の母乳育児まっただ中の母親や子供が母乳の時期を終えた母親の、母乳育児中の出来事や心境をつづ った手記と、母乳育児を続けていく上で考えられる「おっぱいをやめる方向にむかうと思われるもの」を担当が上記手記 よりピックアップして示したもの、あと、高知市と近隣の健診時の卒乳や母乳育児に関しての母親への関わりについての 電話での問い合わせの内容。

  初めての参加者には、保育園から帰った後と夜間の頻繁な授乳がつづいている状況で、子供が成長してきたことなどを 理由に周囲からはもうやめたらと言われているし、睡眠不足が続き自身の体力的にもきつい状況という方達や、上の子の 時に出来なかった母乳育児を次の子でしたいという方、母乳育児を続けているが周りからも母親自身もそろそろ離す時期 かと思い、方法を考えている方達、上の子と下の子二人に授乳をする日々が続いているけれども上の子の年齢が上がって きたこともありこれでいいのか不安に思うという方などなど。そのため、検討会内容は、専門者と母親間で、なぜ授乳を やめようと思うのかについてや、やめなくても大丈夫だろうかなどの母親側の意見が出、それに対して授乳の重要性につ いての意見が出てやりとりが交わされたり、母親間で、2人の子の同時授乳を続けていたが二人とも自然に離れたという 経験談や、やめる方法について、誰かと同じ方法でなく自分と子供だけにあった方法があるはず だからいろいろと模索することも大切だと思うという意見が出たり、母乳育児を続ける母親達の 抱える不安や心配事、子供への愛情やがあふれるひとときとなった。

 さて、「おっぱいから離れる」こと、どうあることがふさわしいのでしょう。


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