<吉田さんからの自己紹介も届いています> 始めまして。私は今年からくぼかわ病院で栄養士をしております、吉田麻優美と申します。出身が兵庫県なので高知県に来て、高知の人の温かさや土佐弁がとても新鮮で驚きました。 母乳の会ではいつも興味深く皆さんのお話を聞かせていただいています。私は栄養士・社会人1年目なのでお母さんや助産師さん、先生方の生のお話を聞くことが出来る母乳の会はとても勉強になっています。まだまだ駆け出しではありますが、お母さん方・赤ちゃんの食事や母乳育児に少しでも力になれるように一生懸命がんばっていきますので宜しくお願いします。 ![]() ◆ 補完食(離乳食)について◆ 山崎 佳子(田村こどもクリニック栄養士) 従来、日本では離乳食といった名称で表現されておりましたが、現在、世界保健機構(WHO)は、いわゆる「離乳食」という表現に対し、「補完食」という言葉を提唱しています。これは、「母乳育児期間に児が母乳以外に摂取する栄養は、母乳と置き換えられるものではなく、補助・補完するものである」との考えに基づいています。定義として、「母乳だけでは乳児の栄養所要量が満たされなくなり、母乳を飲ませつつ、母乳以外の固形物や液体によっても栄養を摂ることが必要となり始める過程」としています。 対象年齢は、一般的に生後6ヶ月〜2歳ぐらいまでとされています。また、母乳の栄養は生まれて一週間後に飲ませたものと1歳6ヶ月頃飲ませたものとではほとんど変わりなく、薄くなったりしません。できるだけ長く飲ませることをお勧めします。 ・ 開始の目安・・・ 平成17年、厚生労働省の行った調査では、「月齢」が75.8%と最も多く、ついで「食べ物を欲しがるようになった」が47.5%、「体重などの発育増加」が16.8%となっています。(当院では、児の体重増加など月齢ではなく、個々の成長に応じて開始時期を指導しております。) ・ 進め方の目安・・・ 初期(生後5〜6ヶ月頃)は、1日1回子どもの様子を見ながら少しずつ。母乳やミルクはこれまで通り飲みたいだけ与える。 中期(生後7〜8ヶ月頃)は、1日2〜3回食。いろいろな味や舌触りを楽しめるよう食品の種類を増やしていく。 後期(生後9〜11ヶ月頃)は、食事のリズムを大切に1日2〜3回食に進めていく。家族と一緒に楽しい食卓体験を。 完了期(生後12ヶ月〜18ヶ月頃)は、1日3回食のリズムを大切に生活リズムを整える。自分で手づかみ食べから始める。 調理形態の目安・・・ 初期は、口に入った食べ物が口の前から奥へと少しずつ移動できるなめらかにすりつぶした状態(ポタージュくらいの固さ)。中期は、舌でつぶせる固さ(豆腐くらいが目安)で、つぶした食べ物をひとまとめにする動きを覚え始めるので飲み込みやすいようにとろみをつける工夫も必要。後期は、歯茎でつぶせる固さ(指でつぶせるバナナくらいが目安)。完了期は歯茎でかみつぶせる固さ(肉だんごくらいが目安)。 *進め方や形態はあくまでも目安であり、子どもの食欲や成長・発達の状況(歯の萌出量など)に応じて調節してあげましょう。成長の目安として成長曲線のグラフに体重や身長を記入し、成長曲線のカーブに沿っているか確認することも大切です。 ・ ベビーフードについて ベビーフードの生産量がここ10年間レトルトを中心に著しく増加し、経済的に負担が大きく、愛情面では手作りの方がベビーフードよりも優れているのにもかかわらず、作るのが苦痛だったり面倒だったり、作り方がわからない、簡便だから等の理由から使用頻度が多くなっています。 味や健康・栄養面、安全・衛生面では手作りと大差ないものもあるようですが、上手に使うことをおすすめします。 |