![]() 平成20年9月7日、高知ファミリークリニック2階多目的ホールにて第29回定例会が開かれました。今回のテーマは「地域における母乳育児支援」。地域助産師の小松あさみさんより、妊娠期、また産後お家に帰られてからのお母さん、赤ちゃんへの地域での関わりがかわいいスライドとともに以下のような内容が紹介されました。 南国市では、妊婦さんとの出会いである母子健康手帳交付時のかかわりを大切にしています。その際、妊娠から出産、産後の生活不安などの相談と同時に、出産や母乳育児に対する思いなども伺い、今後も気軽に相談できる場所として認識してもらえるよう伝えています。妊娠中の両親教室や妊婦さんの集いなどにつながることも多く、「うまれました!」と連絡をもらえると、うれしくなります。 妊娠中には母子保健推進員さんによる訪問があり、保健センターと妊婦さんとのパイプ役となって下さいます。そして、産後には“こんにちは赤ちゃん訪問”でもう一度訪問していただき、地域での身近な相談相手となってくださっています。地域のつながりをたくさん持っている母子保健推進員さんは、私たちにとっても心強い存在です。 地域助産師が関わる相談の多くは、母乳育児についてです。産科施設を退院してから、1か月健診までのあいだ、または次に関わる小児科につながるまでの間、順調に育児されていると思われるお母さんであっても“ちゃんと母乳を飲めているのか?”等の不安を感じていることが多いので、訪問や来所で対応しています。母乳育児不安から、育児がつらいと感じたり、これからの育児のつまずきとならないよう、お手伝いできたらと思っています。 0か月健診は市内小児科に委託し、生後2か月までの赤ちゃんを対象に実施しています。できるだけ早い時期に受診してもらうことで、お母さんの不安の軽減・悩みの解決につながっています。この健診を受診された赤ちゃんはその後、南国市で実施の4か月、10か月健診では共に、未受診の赤ちゃんより母乳率が高くなっていました。 地域での母乳育児支援は、家族の協力、同じ育児仲間であるお母さんたちの情報交換、支え合いが大切であり、個々の相談も大切ですが、集団での母乳支援も大切にしていかなければと感じています。 多くの妊婦さんや、お母さんと関わる中で、地域助産師として教わったことは、『母乳育児のはじまりの支援は産科で、母乳育児の継続と卒業(卒乳)支援は、小児科や保育園などと一緒に地域で行っていくことが大切』ということです。お母さんと赤ちゃんの生活の舞台である地域(家庭)で、きちんと情報の提供をし、その上でお母さんが『自分らしく』育児するための選択・決定ができるよう支援していきたいと思います。 ![]() 参加者の方の意見では、その地域のお母さんの特色により、母親の集いをしても、母乳に対する考えも、育児に対しても話が合わなかったり、せっかく母乳でいっていても、その地域にある保育所ではミルクにしてくださいといわれミルクに変わることがある。また山口県光市が母乳都市宣言をしており、山口県では11市中7市が小児科での1ヶ月健診を行って いるという紹介もされました。母乳は母親と子供抜きでは語れません。今回も子供たちがたくさん参加し、子供たちの遊ぶ心地よい音につつまれ活気ある会となりました。 |