Hands-off Techniqueというネーミングの良さ、新しいもの好き?からか、ハンズ・オンが古い間違った方法であり、ハンズ・オフテクニックが新しく正しい方法であるかのように受け取り、得意げにしゃべる人が当日の会場内にもいた。しかし、重要なことは援助者が「手を出すか、出さないか」ではなく、温かな雰囲気で母親と赤ちゃんの持つ能力を引き出し、母親が自分で授乳ができるように、必要な情報を提供し見守るという姿勢である。 ハンズ・オンとハンズ・オフはどちらか一方のみではなく、状況によって選ばれる援助方法である。 本来母乳育児を支援する上では産後2〜3日目の退院は早すぎて好ましくない。 その困難な体制の中でRoyal Women’s Hospitalで工夫されたのがHands-off Technique主体の援助方法である。日本のように産後5日前後入院する体制では、おそらく現在多くの施設でされているように、最初は優しいハンズ・オンで開始し、母親と児の状態を見ながら退院までにはハンズ・オフの援助から母親の自立に移行するのが、真に母親と児に優しく、また効果的な援助方法だと思われる。 ![]()
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