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 妊娠・出産とヨーガ  藤原(助産師・日本マタニティヨーガ協会認定インストラクター)


 助産院での研修などで数年前からマタニティヨーガに関心を持っていた私でしたが、実際にマタニティヨーガの心地よさを体感したのは5年前、長男を妊娠中のことでした。
 妊娠中だからこその身体の心地よさ、浮遊感、胎児との一体感、自分自身に向き合えるおだやかな時間。ヨーガのポーズはもちろん呼吸法はとてもリラックスできたことを覚えています。腰痛や肩こりなどの妊娠中の不快症状も軽減でき、心身ともにすっきりしました。
 それ以来、すっかりヨーガにはまってしまった私は研修会の参加を重ね、二人目妊娠中に認定インストラクターの資格を取りました。4月に出産したので現在は少しお休み中ですが、マタニティヨーガの教室とベビー&ママヨーガの教室を細々と続けています。
 私自身、2度の妊娠中どちらもマタニティヨーガを実践してきたわけですが、やはりヨーガの効果で一番感じたのはお産のときでした。今思えば、意識しなくても自分自身リラックスできる体位や呼吸が身につき、陣痛もさほど苦痛とは感じませんでした。むしろ強くなる陣痛とともにわが子にもうすぐ会える喜びの方が大きく、心身ともに陣痛を受け入れられたように思います。また、自分の身体感覚も敏感に感じることができました。わが子がおりてくる感覚に応じて自然と体位や呼吸を変え、本能的にお産ができたようにも思えます。
「気持ちいいお産」だった・・・と思えたのは、ヨーガのお陰もあるのかなとも思っています。
 また、今回は産後のヨーガの大切さも身をもって感じることができました。出産後は骨盤の緩みをかなり感じましたが、産後早期からの骨盤底を締めるポーズや呼吸法のおかげで、腰痛の軽減にもなり、産後の生活も「シャンと」過ごせたように思います。産後1カ月は幸い家族の協力も得られ、意識して養生するようにしていましたが、骨盤の緩みも産後1カ月を過ぎたころから戻ってきた感覚があったので、やはり産後1カ月の養生と骨盤底の引き締めは必要だなと感じました。産後3か月たった今は、さらに骨盤の不安定さはなくなりました。さすがにお腹のたるみはどうしようもないですが・・・(笑)。
育児中の肩こり(肩甲骨のコリ)がいかに乳房に影響するか、乳房の基底部を動かすポーズでいかに乳房の張りが楽になるかということも体感できました。
 妊娠中のみでなく、産後もヨーガを気持ちよく楽しく続けることは、ママも元気でわが子に向き合い、自分自身にも向き合うことができ、育児もより楽に楽しくできる一つの方法ではないでしょうか。
 産後は特に育児に追われる忙しい日々が続きますが、だからこそわずかな時間でも心身ともにリラックスできることがママには必要だと感じる今日この頃の私です。


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