NO.106 2012・05・28
         2016.11 更新
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 軽暑の候、日ざしに初夏を感じるころとなりました。
これから段々と熱い夏に向かっていきますので、体調管理には気を付けていきましょう。
田村先生より
     困ったときは“田村”へ、困る前に“田村”へ!!
その1・・・託児所症候群と抗生剤・漢方薬
 4月になると保育所へ行き始めた子がよく熱を出します。病院にかかると抗生剤を処方されます。 細菌が原因の熱ならこれで良くなります。が、 熱の原因の9割以上はウイルスが原因ですから、抗生剤を飲んで良くなるのではなく、大部分は自分の抵抗力ができて良くなるのです。
 一方、口・のど・胃腸には常在菌(=善玉菌、腸内フローラ)という身体を守る細菌が居ます。無駄な抗生剤を飲むとこれらの常在菌がやられて、身体を守る力が減ります。 身体を守る力が減ったらウイルスや細菌に弱くなり熱を出します。で、病院に行くとまた抗生剤が出て、身体を守る常在菌がやられて、 さらに抵抗力が弱くなるという悪循環に陥ります。


 鼻の奥・のどの奥・耳の奥・眼はみんなつながっています。涙が目から鼻へ流れてくる管(鼻涙管)を鼻水が逆流すると目ヤニ・結膜炎になり、 耳管から耳(中耳)へいくと中耳炎になります。耳鼻科では中耳炎に抗生剤を出しますが、中耳というごく狭い部分に薬を効かすために小児科で使う倍量の抗生剤を飲みます。 と、前述した身体を守る常在菌がますますやられて抵抗力が落ち、風邪にかかりやすくなり、熱・鼻汁が出て、耳にも伝わり、 また中耳炎になる、という悪循環が強く続くことになります。            
この悪循環を断ち切る最も大切なことは“無駄な抗生剤を使わない”ことです。そして抵抗力を上げる漢方薬を飲むことです。 もし抗生剤を飲む必要がある時も漢方薬を併用したら効果が良いのです。 
漢方薬は大人ではよく使われていますが、子供では“にがい・飲まない”という偏見であまり使われず、処方する小児科はごく少数です。
ところが本当は、子供でもご家庭の方がきちんと飲ますと必ず飲んでくれます。実は漢方の味は種類によっていろいろあり、 特に子供が必要とする漢方薬の種類は飲みやすいものがほとんどです。


 漢方薬のもう一つの特徴は“未病”の治療です。西洋療法では病気になってから病因(=病気の原因)に対して治療するのですが、 漢方薬は病気になる前(=未病・病気になりそう)からでも治療できることと、症状に対して治療することです。


 急患センターへ勤務で行くとたれもつっている患者さんをよく来ます。みなさんの周りにもしょっちゅう熱を出したり咳をしたりしている子がいると思います。 ”困ったときは田村”へ、できたら”困る前に田村”へと教えてあげてください。良い医療を受けさせてあげないと子どもがかわいそうですから。

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編集者のひとりごと・・・
  漢方って意外とおいしいものがあって驚いた私。先日子どもに飲ませる時に一緒に味わいました!(^^)
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どうだった?保護者講座
消防署に行ってみよう!       講師 南国消防署職員
先日の4月2日、南国消防署にて救命講習を受講・体験してきました。
★心肺蘇生の手順は?
1.反応(意識)を確認
2.助けを呼ぶ
3.呼吸の確認
4.胸骨圧迫(心臓マッサージ)30回
5.人工呼吸(口対口人工呼吸)2回
6.心肺蘇生(胸骨圧迫と人工呼吸)の継続 
    
★AEDの使用手順等々
   人形を使い実際に体験!子どもたちは小さな消防士に変身!!
親子ともにとても充実した時間を過ごしました。
「優しい~かっこいい消防士のお兄さんだったよ(^^)/」と子どもたちは大感激!! 
素敵な笑顔の思い出の一枚ができました。

担当 岩崎(看護師)

他、4月19日に開催しました“ベビーマッサージと、ママと赤ちゃんができる手遊び”には、部屋に入りきらないほどのたくさんの方にご参加いただき、大盛況となりました。
 5月21日開催の“医療保険を学んでみよう!”では、実際はどのくらいの医療費がかかっているのか、高額療養費補助・医療費控除についてなどを勉強しました。

~多くの方のご参加ありがとうございました!!~

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*田村こどもクリニック*
http://www.inforyoma.or.jp/tamkocli/