おっぱいの事、一生懸命向き合って、心をこめて大事なんだよと気持ちを伝える事がその人の心を動かす。テキストを渡しビデオを見てくださいだけじゃなくて、手をとって「出来るよ、大丈夫だよ」って力を込めて言ってくれるくらいがいい。
 

宮城県の助産院で、家族で入院出来る産院があり、お父さんの服、子供服、赤ちゃんのもの干してあったり、学校から帰ってきた子どもが宿題していたり、お父さんは会社から、ただいまって帰ってくる。家族でご飯を食べる。助産院がこんなサービスをするのってやりすぎじゃない?疲れるでしょう?と聞いたら「おっぱいは、一個でも不安が無いほうがいい。おっぱいを不安がらす事はいい事じゃないんだよ、お母さんが少しでも安心して居られる事が母乳育児を勧められる事なのですよ。もし家族が家に居て、ちゃんと寝ているかな、洗濯物溜まってないかな、心配でおっぱいどころじゃないですよね。だったらそれを取り除いてあげれば、おっぱい出来るじゃないですか、ただ触るだけがケアじゃない」って言いました。すごいなって思って、不安を除く事が一番の母乳のケア、それをずーっと入院中、産後、子育て中も安心させてあげられる繋がりを持って居たいなと思う。
 

 大きくなれば成る程、母乳で育てて良かったって実感する。本当に良かった、何回も欲しがる度におっぱいあげてよかった。言葉を掛けて、何時もくっ付いて抱っこして、いっぱい抱きしめた事がちゃんと戻ってくるって実感している。抱っこは貯金だったなと思う。自分が疲れたり、苦しんだり、悲しくなったり、自己嫌悪に陥ったりする時、「大丈夫だよお母さん」って言ってくれるのが子ども。もう辞めたいって思う事も何度もある。女の気持ちはらせん状になっている。可愛い憎い、可愛い嫌い、可愛い憎い嫌い、あっち行けって心に出て来ても、必ず朝になったら可愛いに戻って来るから心配ない。そのまま、ぐるぐる日々を過ごしたらあっという間に大きくなるので自信を持って母乳育児をしてほしいと思うし、その体験を次の人に伝えてほしいと思っています。
 母乳育児から得る物がいっぱいあった。山ほど耐える事、待つ事、信じる事、頑張る事、頑張らない事、無理する事、無理しない事、人とは違うって事、食べる事、飲むこと、空気も季節も見る物も選択していく事、自分はどういう人間かって言う事、色んな事、母乳育児を通して学ぶ事が出来た。母乳育児は本当に根性が要る。こんなに育ててくれる事を与えてくれてありがとうって言うのが母乳育児です。これをしないと勿体ないよって伝えたい。
母乳の会後援イベント報告●●●
“どうする?日本のお産ディスカッション大会in高知”が開催されました


 11月11日、高知大学医学部看護学科にて開催されたディスカッション大会には133名(医療者61名、一般65名、高校生7名)の参加があり、高知の出産・育児環境をよりよくしていくためにはどうすればよいかについて立場を超えた話し合いが活発に行われました。
 午前は「現状の問題」について4名のさまざまな立場のシンポジストからの発表があり、午後には「女性と赤ちゃんが安心・安全・快適に産み、生まれるために・・・」というテーマで「今後の対策」についてグループディスカッションをしました。
 それぞれの立場を認め合い、とても心温まるディスカッションとなりました。


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