(2)活かす:お産の担い手たちが、本来の役割を発揮し、イキイキと働けるようになるには?
「他科で働いている助産師が産婦人科で働けるようにする。」「国が分娩件数によって医師・助産師の人数を法で定める。」「病院はハイリスクのお産と正常のお産で施設を分ける。」「医師・助産師・保健師・看護師が、お互いの職域を分かり合い、自分の仕事に責任を持つ。」「院長が(助産師が)院内助産院を作る」といったように、適材適所に人材を配置できる施設の設置や人事をおこなうこと、互いの職域を理解して、お互いが協働する事が必要だという意見が出されました。


(3)支える:身近な場所で産めない人を助けるには?
「病院が家族と一緒に分娩できるように泊まれる施設を作る」「行政は、保健センターに常勤の助産師を置く」「行政が過疎地に開業する施設に対してお金を出す」「行政が道路をつくる」など、ハード・ソフト両面からの意見がありました。


(4)育む:妊娠中〜子育て中も、お母さんが心豊かに過ごすためには?
「助産師さんがいつでもお母さんの対応をする」「小児科が保護者コーナーを作って、相談、教室、サークル活動をする。」「会社は子どものいる職員を早く帰宅させる」など、様々な立場から子育てを支えるアイディアが出されました。


(5)伝える:お産と子育ての知識、いのちの尊さを伝えるには?     
「お母さんがお母さん同士で情報を交換し合う。」「助産師(医療関係者)が母親に情報提供出来るように情報収集する。」「満足いくお産をしたお母さんやその家族が、お産を子育ての知識を伝えていく。」「マスコミが医療の現場を正しく伝える。(出産の危険もすばらしさも両方)」「助産師が中学生や高校生に性教育・命について話をする。」などの意見が出ました。誰もが、情報を伝える側、受け取る側として、様々な行動にうつすことができると感じました。
   


*全体ディスカッションの中では、様々な立場の参加者からの活発な意見交換がなされました。県議会議員からは新聞への投書の呼びかけがあり、高校生からは自分たちの住んでいる県の現状がわかった、地域で声をあげていくことが大切だと、母親からは育児で頑張っているお母さんや助産師の応援がしたいなどの発言もありました。






*ディスカッションの最後には、「いのちのメッセージ」というテーマでのスライドショーと2人の妊婦さんからの歌のプレゼントがありました。最後の、参加者の紹介では、互いの立場を認め合い、日々の活動に「ありがとう」を伝え合いました。


*参加者からのアンケートの中には、「仕事に行き詰っていたけれど、明日からまた頑張れそう(助産師)」「医師と看護職(助産師も含む)との間の相互理解が乏しいことに驚きました。相互理解のための努力をもっともっとしなくてはならないと感じた。(医師)」「この問題は自分に無関係なことではなく、お産環境の解決のためには自分自身も何か行動しなければならないと思った(母親)」などの声があり、この大会が「安全で安心なお産」に向けた、皆さんの行動のきっかけになってくれることが期待できるものでした。



*11日の夜は、高知市の「春夏秋冬」にて懇親会が行われました。高知母乳の会以外でも県外から来られたディスカッション参加者や実行委員の方も参加され、とても賑やかな交流の場となりました。


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