クリニックだよりNo.51

・・・最新版 2015/06


早い子・楽な子・楽しい子
7ヶ月健診では、生まれてからどんな育て方をしてきたかの成果が出てきます。
当院の0~1ヶ月健診を受けて腹ばいを始めた子は、4ヶ月で寝返りをし、7ヶ月健診ではハイハイをしています。 最初しんどかった母乳も、母乳教室に参加して母乳のみで育てていると、段々楽になってきて、 この時期になるとお母さんは本当に楽しい子育てをしています。どこへ行くにも子供と一緒で、母親の喜びを十分感じています。 人見知りを始めた子供もお母さんにだっこされたとたんに泣き止めます。

遅い子・泣く子・めんどい子
 1ヶ月健診を産婦人科で受けて、4ヶ月健診を市町村の集団健診で受けて、7ヶ月で初めて当院に来た子でも、 もちろんハイハイができている子もいます。しかし、産婦人科での1ヶ月健診や、集団での4ヶ月健診では腹ばいのやり方や、 寝返りの練習を教えてくれないので、寝かしたままが多く、運動不足になっており、ようやく寝返りを始めたばかりの子もいます。
出る母乳を止めて・止められて人工ミルクのみになっている方も多く、哺乳ビンやお湯など多くの荷物を持たないと外出できない母児もいます。 母親からもらった抵抗力も切れてきて熱を出したり、嘔吐下痢になったりしだします。病気になった時も母乳なら手間はいりませんが、 人工ミルクは子供の状態に合わせてミルクの量を加減してやらなければならず大変です。

まだ手遅れではない運動発達
早ければいいというわけではありませんが、運動発達は知能の発達を表します。体重を増やす事ばかりに必死な方がいますが、 人間を育てるのですから、知能・運動発達を良くしたいものです。運動発達の目標はまず"歩く"です。歩く練習はハイハイです。 7ヶ月になればお座りができるようになりますが、お座りばかりさせているとハイハイをせず、歩くのが遅れてしまいます。
寝る時は突然死予防のために上向きがいいのですが、起きている時にはできるだけ腹ばいで遊んで腕の力を付けて下さい。 それが歩きだしても転んだ時、さっと手をついて顔の怪我を少しでも防ぎます。ハイハイが出来だして自分で座れるようになったら、 好きにさせておいてかまいません。

離乳食のやり方
5ヶ月過ぎて、体重6kgを超えて、が離乳食を始める目安です。1回の量にもよりますが、7ヶ月では1日1回~2回の離乳食にしましょう。 母乳を良く飲む子は1日1回でもいいし、皆が食べているのを欲しそうに見るなら1日2回でもかまいません。 ただし、早くからいろいろなものを食べさすから食物アレルギーが増える、という説もありますので、食べるからと言ってどんどん食べさすのも考えものです。
 食事時間はできるだけ皆と一緒にします。皆が食べているのをよく見せて下さい。その時子供は食べ物を口に入れ、 かみ、ごっくんと飲み込むということを勉強していますので。
 母乳の子はこの時期になると乳首をかむことが多くなります。離乳食を与えられ、かむ練習をしているわけですから何でもかむのです。 直すには、これ(離乳食)はかむもの、これ(乳首)はかんだらいけないもの、というのを教える必要があります。

寝ていても一人にしないで
ハイハイが出来だすと、玄関や階段から落ちたり、ストーブに触ったり、熱いお湯をこぼしたりの火傷もします。 テーブルクロスを引っ張って食卓のものを落としたり、何でもつまんでなめて、口に入れます。 タバコは子供が間違って食べる一番のものです。家族でタバコを吸う人がいるのはもってのほかですが、 お客さんや遊びに来た人にもタバコを吸わないように頼みましょう。御両親は禁煙していても、お客さんのタバコを食べる事がよくあります。

予防接種も始めましょう
予防接種は3ヶ月を過ぎたら、四種混合・ヒブワクチン・肺炎球菌を始めます。 家族に結核の方がいればすぐにBCGを接種し、1才になったらすぐに麻疹・風疹の予防接種ができるように、0才でできる予防接種を済ませておきます。
 予防接種はいろいろあり、絶対しておきたいものから、どうでもいいものまであります。スケジュールを立てて、 忘れないように受けていきましょう。



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