病院別母乳率(当院初診時)*総合病院

   母乳のみ 混合 ミルクのみ
高知日赤 26人・65% 9人 5人・13%
高知農協 9人・33% 8人 10人・37%
県立中央 2人 3人 10人・67%
高知市民 6人・50% 1人 5人・42%
国立高知 3人 2人 2人
高知医大 3人 2人 1人
その他 4人 4人 3人
53人・45% 29人・25% 36人・31%

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病院別母乳率(当院初診時)*個人産婦人科

    母乳のみ 混合 ミルクのみ
A産科★ 40人・36% 39人 32人・29%
B産科 28人・42% 33人 5人・8%
C産科 30人・46% 29人 7人・11%
D産科★ 27人・50% 17人 10人・19%
E産科 9人・23% 19人 12人・30%
F産科 4人 17人 9人・30%
G産科 6人 8人 3人
H産科★ 8人・53% 7人 0人
その他 5人 11人 7人
小計 157人・37% 180人・43% 85人・20%
助産院★ 27人・84% 5人 0人
184人・41% 185人・41% 85人・19%
★印は、助産婦のいる産婦人科


☆生まれた病院によって母乳率はこんなに違います。

 0才で当院を受診した、1998年・1999年の2年間に生まれた子の、当院初診時の出生病院別の栄養方法を調べました。
母乳率(当院初診時)*総合病院
高知赤十字病院は母乳率65%と高くなっていますが、高知赤十字病院では出生退院後、助産婦による育児・母乳支援がある為です。
総合病院は異常出産や未熟児・病児がいるので人工ミルクのみの子が少し多くなっています。
個人の産婦人科は正常児が多いのに総合病院より母乳率が少なくなっています。
助産婦のいる産科は母乳率が普通いいのですが、A産科のように助産婦がいても母乳率が低いところがあります。 B産科は1ヵ月健診を小児科でするように言ってくれますので、人工ミルクのみが少なくなっています。
助産院で生まれた子は80%以上が母乳のみですから、いかに出るお乳が止められているかがわかります。

☆母乳教室の成果

当院の母乳教室に参加し、母乳の指導を受けた子はどうなったでしょうか?
この2年間に母乳教室に参加した方は111人でした。そのうち参加前から母乳のみだった16人と、あと来ていない3人を除く、92人(全員混合)でみるとなんと75人(81.5%)母乳のみになりました。残りの15人(16.3%)も母乳量が増え、どうしても ダメだったのは2人(2.2%)だけでした。

☆どうして?!

母親はほとんどが母乳哺育を望んでいます。しかし現実には母乳の出し方はまず教えてくれません。ごく少数の産科医、小児科医、助産婦以外は母乳の出し方を知らないからです。
そのかわりあるのは人工ミルク会社による調乳指導です。それで母乳が不足していると思い込まされ、人工ミルクサンプルを与えられ、母乳分泌は減らされ、止められているのです。そして、哀れにも母親は"私の母乳は出ない"と自分の責任にしています。

☆本当はどうなのでしょう。

日本母乳の会が【赤ちゃんにやさしい病院】を認定しています。これらの病院では生まれて退院する時の母乳率はほぼ100%です。助産院でも80%以上ですから、設備も人も整った病院・産科では少なくともこれくらいの母乳率にはなるはずです。
 どうして母乳が出ないか、もうおわかりですね。母乳が出ないのはけっしてお母さんのせいではないのです。


母乳が出ないと思ったら、できるだけ早く当院に来て下さい。「100%出す」とは言えませんが、「80%以上は大丈夫」ですから。


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